特に意味なし

視界の端にちらちらと光る青

睫毛の間に絡まる生温い温度 


唐突に喋りだした恐らく"彼"は周りの人間より頭ひとつ分以上抜き出た高さで真っ白な頭髪 夏でもないのにサングラスをかけて学生服に似たような作りの黒ずくめに身を包んでいた、恐らく"彼"と形容したのはその人物が本当に人であるかどうか疑わしいほどに異質な存在と感じられたからである、人の形をした何か得体の知れない存在のようなとにかく形容し難い居心地の悪さを感じさせる何かである。

 

その軽薄な喋りとは裏腹にその人物の言葉は彩や熱を持たず無機質であった 何もかもがちぐはぐで不気味なその男のサングラス越しの青だけが私に熱を伝えようと懸命だった。